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2010/03/01第三回 奈良先端大・NICT合同勉強会 (N2ミーティ
ング)
by: YANS
第三回 奈良先端大・NICT合同勉強会 (N2ミーティング)

日時: 2010/3/5(金) 16:00-18:00
場所: 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科棟 松本研究室 (A706)

発表者: 水野淳太 (奈良先端科学技術大学 情報科学研究科 自然言語処理学講座)
題目: 含意関係認識のための構造的アライメント
概要: 含意関係認識は,1対のテキストが与えられたときに,一方のテキストを
他方のテキストが内容的に含意するかどうかを,1)含意,2)矛盾,3)不明の3値
に分類するタスクとして研究が進められており,多文書要約や質問応答などに
おいて重要な技術である.近年では,テキスト間で意味的に対応する単語間に
アライメントを行い,その結果をもとに関係分類(3値分類)を行う手法がよく研
究されている.先行研究では類似単語間に対応付けを行った上で,それらが同
一の実体であるかといった意味的な対応付けは共参照解析として行い,それら
を素性として関係分類を行っている.しかしながら,共参照解析や述語項構造
解析といった解析は精度が十分ではない.また,それらの情報は関係分類の段
階で素性として用いられており,関係分類を複雑な行程にしている.そこで,
本研究では,まず文節単位で類似度に基づくアライメントを行い,次に述語項
構造や係り受け構造といった文構造の類似度に基づいた構造的アライメントを
行う手法を提案する.例えば,「キシリトールは_虫歯予防に_効果的だ」と
「キシリトールは_虫歯を_防ぐ」という2文において,その係り受け構造から,
「キシリトールは_効果的だ」と「キシリトールは_防ぐ」,「虫歯予防に_
効果的だ」と「虫歯を_防ぐ」の2つの構造的アライメントをとることができる.
本発表では,含意関係認識における構造的アライメントの意味付けやその手法
について議論し,報告する.

発表者: 土田正明 (NICT 知識創成コミュニケーション研究センター MASTARプロジェクト 言語基盤グループ)
題目: 意味的関係獲得への類推アプローチ
概要: 単語間の意味的関係獲得法として,類推に基づくアプローチを試みてい
る.類推とは「似ている点から,他のことを推し量ること」で,本研究では
「似ている」を「単語間の分布類似度」と捉える.本研究では,類推のアプロー
チによって,関係獲得の主流であるパタンベース法(2語を結ぶ構文的パタン
を主な手がかりとする)と対比をなす,ノンパタンベース法の可能性を示す.
提案法は,パタンベース法では困難な文中で共起しない2語の関係をも獲得でき
る利点がある.さらに,未検証ではあるが,現在知られていない単語間の関係
が仮説として生成される可能性もあることから,知識の「獲得」ではなく「生
成」としての可能性も秘めている.本発表では,具体的な方法と実験結果を紹
介する.

会場に関する連絡先: 村上浩司 (kmurakami -at- is.naist.jp)

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